社会は怖い。
新卒入社した製薬会社を、20代の時点で追い出された。いわゆるリストラである。
会社の情勢として、売り上げは好調では無かった。薬価の引き下げは厳しく、海外に販路を持たずに事業が縮小し続け、新薬研究開発も上手くいっていなかった。
売り上げは優れないものの、正直なところ私自身がリストラの対象になるとは思っておらず、晴天の霹靂であった。何故か。入社後3年も経っていないこと(転職するにも経験年数が短く懸念になりやすいので、この段階でのリストラは無責任である)、若手であり給料が安く働き盛りといえること、事業の完全撤退に踏み切るとは考えなかったこと、など理由がある。会社が社員を守る社会的責任を果たす事を期待していたのかもしれない。
が、事は起きた。事業継続のために大型プロジェクトから、すぐに利益が出るような小型テーマへのリソース分配がなされるような状況の中、部長から緊急メールが送られてきた。「役員からのお話があるため、明日会議室に全員集まること」。嫌な予感がする。的中する。「早期退職を実施します」。
会社はいざという時は助けてくれない。若手だからとか、功労者だからとか、所帯持ちだからとか、そんなことは配慮せずに首切りが行われた。誰であろうとも、有事の際に転職できるように力をつけておくことは必要である。

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